行政書士とは?何をする人?

行政書士...なんか聞いたことはある気がするけど一体なにをしている人なの?
調べてみても「あなたの街の頼れる法律家」「書類作成のプロ」と書かれているけどよくわからない...
そんな行政書士の仕事について解説します!

行政書士とは?そのルーツは?

行政書士の歴史は1872(明治5)年に体政官達「司法職務定制」により「証書人・代言人・代書人」を定めたところまでさかのぼります。
その後、1893(明治26)年の「弁護士法」により代言人が弁護士となります。
1919(大正8)年には「司法書士法」が制定され、1920(大正9)年に内務省により「代書人規則」が制定されます。

その後の1947(昭和22)年には内務省の廃止により「代書人規則」は失効してしまうものの、
1951(昭和26) 年2月に「行政書士法」が制定され、現在の行政書士制度が発足します。

ここまで見ると大変長い歴史であることがわかります。
元を辿ると代書人として司法書士・行政書士は同じルーツなのです。
ちなみに証書人というのは現在の公証人にあたります。

行政書士の業務とは?

じゃあ行政書士って何するの?
その業務は主に3つあるとされています。

・「官公署に提出する書類」の作成とその代理、相談業務。

・「権利義務に関する書類」の作成とその代理、相談業務。

・「事実証明に関する書類」の作成とその代理、相談業務。

これだけだと少しわかりづらいですよね。
それでは上記についてそれぞれ解説していきます!

「官公署に提出する書類」の作成とその代理、相談業務。

行政書士って何する人?と聞かれたら一番に浮かぶのがこれかと思います。
官公署(各省庁、都道府県、市・区役所、町・村役場、警察署etc...)に提出する書類作成、手続きの代理です。
行政書士という名前だけあって「行政機関に対して提出する書類」=「行政書士の仕事」と、イメージがしやすいですね。
ちなみにこれらは他の法律に定めがあるものを除いて行政書士の独占業務となっており、1万種類を超えると言われるほど膨大な種類があり、いわゆる「許認可申請」「補助金申請」など、「申請」と名がつくものが主となります。

「権利義務に関する書類」の作成とその代理、相談業務。

「権利義務に関する書類」とは、意思表示その他の手続き行為によって権利・義務を発生・変更・消滅の効果を生じさせることを目的とした書類のことを言います。
ちょっとわかりづらいので例を挙げますと、

  1. 売買・貸借・抵当権設定・請負・雇用・身分保証・示談などの契約書。
  2. 契約申込書・請求書(内容証明郵便)、就業規則などの約款。
  3. 遺産分割協議書や離婚協議書など複数間の協議書。
  4. 会社・法人設立の必要書類(発起人会・創立総会・取締役会議事録・定款・株式申込書)

など、他にも書ききれないほど様々なものがあります。

より身近なものになってましたね。このあたりが行政書士が「身近な街の法律家」と呼ばれる所以なのではないでしょうか。
しかし、紛争に関することなどは弁護士、登記に関することは司法書士など、士業それぞれの業際があ理、行政書士が全てできるわけではないところも注意しましょう。

「事実証明に関する書類」の作成とその代理、相談業務。

「事実証明に関する書類」とは、社会生活に交渉を有する事項を証明するための文書をいいます。
なかなかピンとこないですよね。

主なものとしては、

  1. 株主総会などの各種議事録
  2. 経営会計書類として、財務諸表(決算書・賃借対照表・損益計算書)や、商業帳簿(総勘定元帳・金銭出納帳)など。
  3. 図面類(見取図・平面図・測量図)

3.は許認可に付随する添付書類として作成されるものとして多いのではないでしょうか。
これも業際があり、他の法律で制限されているものに関してはできません。

行政書士に頼むメリットとは?

上記の3つは抜粋ではありますが、これだけをみても行政書士の仕事がいかに多岐に渡るものかがわかっていただけたでしょうか?
許認可に関してもそれぞれの法律(建設業法・風営法etc...)が関わるため、専門性が高くて難しいものも多いです。
事業を始める際など、もちろんご自身で取られても大丈夫ですが時間も手間もかかる上に「ズムーズに取れるのだろうか?」と不安なまま事業の準備をしていくことになります。

そこで、許認可のプロである行政書士に依頼をすることで「早く・安全に・確実に」許可を取ってスムーズに事業をスタートさせることができるでしょう。
士業事務所に相談と聞くと費用なども心配ですが、相談料も初回無料(当事務所も初回30分まで無料とさせていただいております。)などのところも多いので相談しやすいのではないでしょうか。

まとめ。

いかがだったでしょうか?
弁護士や税理士に比べてイメージのしづらい行政書士の事がわかっていただけましたでしょうか。
その業務が多岐にわたるがゆえに「弁護士=裁判」「税理士=税務」のように一言で表現しづらいのも行政書士の知名度がイマイチあがらないところでもあるのかな...と。
しかし、コロナ禍における補助金申請などで近年は徐々に知名度が上がり、身近になっているように思います。
一言でいうと、私たち行政書士は「国民」と「行政」の橋渡し的な役割を担っています。
まずは身近なところにご相談してみましょう。