【会社設立】電子定款に必要なもの5つ
目次
電子定款とは?
会社の設立をするためには、まずは定款を作成し、公証役場で認証を受ける必要があります。
昔ながらの紙の定款もありますが、現在は電子定款が普及し、定款をPDFデータで公証役場に送って認証してもらい、CD-R等で受け取る方法もあります。
電子定款のメリットは?
一番大きいのは4万円分の収入印紙が不要となるところでしょう。
通常の紙の定款ですと、収入印紙代4万円がかかるところを電子定款にすると0円にできます。
あとは紙の定款だと3部ほど作成しその全頁に発起人の実印の押印が必要となりますが、それが1部のみで済むので楽になります。
誰でもできる?
結論から言うと誰でもできます。
しかし、揃えなければいけないソフトもありますし、手順を調べながらやるのはなかなか面倒です。
用意するもの
- Word等の書類作成ソフト
- 電子証明書付きのマイナンバーカード
- ICカードリーダー
- 電子署名プラグインソフト
- 電子署名ソフト
これらを用意する必要があります。
Word等の書類作成ソフト
こちらは紙の定款も同じくですが、文書作成できるものであればWordでなくても大丈夫です。
iCloudのPagesやGoogleドキュメント等、文章を作成してPDFで書き出しができれば問題ありません。
上記に挙げた2つは無料で使えます。
電子証明書付きのマイナンバーカード
署名電子証明書付のマイナンバーカードが必要となります。
マイナンバーカードの署名用電子証明書用暗証番号は、利用者様自身がマイナンバーカードを市区町村の窓口で受け取った際に設定した、半角の6文字から16文字英数字が混在したものとなります。
こちらも当然料金はかかりませんが、そもそもマイナンバーを持っていない方はマイナンバーカードの取得から、となります。
マイナンバーカードの取得も申請からおおむね1カ月ほどかかるので余裕をもって申請しましょう。
ICカードリーダー
マイナンバーカードをPCに読み込ませるための機器です。
現在は数千円で購入できるので費用としては大きくありませんが、電子定款の為だけに買うのは少しもったいない気もします。
ご自身で確定申告されている方で、e-TAXの利用の為にお持ちの方はそちらを使うと良いでしょう。
電子署名プラグインソフト
法務省が提供している「Signed PDF」というPDF署名プラグインソフトを使います。
こちらでダウンロードできます。
その名の通り、PDFに署名するためのプラグインです。
このプラグインソフト、無料で使えるのはありがたいのですが、なんとAdobeのAcrobat専用 となっています。
電子署名ソフト
先ほど紹介したSignedPDFが Acrobatにしか対応していない為、必然的にAdobeのAcrobat Pro DC又はAcrobat Standard DCを購入しなければなりません。
現在パッケージ版は発売されておらず、サブスク販売のみとなっています。
ちなみに、無料のAdobe Acrobat Readerでは電子署名は利用できません。
料金は年間プランの一括払いか月額払いとなっており、Acrobat Pro DCが月額1,738円、Acrobat Standard DCが1,518円となっています。
こちらもお仕事で利用されてる方は問題ないでしょうが、利用する予定がないのに導入するのはちょっともったいない気がしますね。
まとめ
今回は電子定款の作成に必要なもの5つをご紹介いたしました。
大きく費用が掛かるのはAcrobatの導入で、その他は費用に関してはそんなにかからないものばかりです。
ですが、導入して初期設定をして調べながら作成するとなると印紙代4万円を浮かすためだけにわざわざ導入するかは考えどころですね。
今後、複数社ご自身で立ち上げる予定ならありかも知れませんが、そうでなければ電子定款に対応している専門家を探す方が時間も手間も省けます。
当事務所でも電子定款の作成~認証を承っております。
まずはお気軽にご相談ください。